以前に好奇心が人間を進化させたと書いたが
その他に人間は何事も昇華させるという能力があると思う
よく考えれば世の中にあるものなんてみんな些細なものですよ
たかが将棋・・ただのゲームだが
これを昇華させるとプロのものすごい真剣勝負になる
たかがマンガ・・ただのおもろストーリーだが
育て上げれば市場規模5千億円、その業界で飯食ってる人多数となる
たかが車、たかがスケート・・みんな「たかが」から始まって
壮大な世界になる
それが人間
もしそういう心や行動がなかったら、今頃他の動物達と同じレベルだっただろう
もう一つ人間の能力として
あえて困難な、苦難に立ち向かっていく心がある
例えばエベレストに登るのもそうだろう
修行僧の方もそうかな
そうやって精進してきたから今の人間があるんだと思う
他の動物であえて自分を苦難に追い込むなんて、ないよね
車の開発もそうかな
より難しい設計に挑戦
少しでも新しい、いいものを作ろうと日夜開発にいそしむ
半導体の世界ではディフィカルト・チャレンジなる言葉が使われたりしますが
まさにその言葉通り、新しい技術に挑戦し続ける
その困難な技術が、今はハイブリッドカーなんだと思う
きっと今はものすごく速い内燃機関のスーパーカーを作るよりも
モーターとエンジンの動力を共存させ最もエネルギー効率のよい状態を
自動制御させる技術というのが、一番難しく、挑戦のしがいがあるのだろう
その証拠に昨今スーパーカーは世界の新興ベンチャーがどんどん作るが
ほんとに量産で利益を上げているハイブリッドカーとなると
事実上世界でトヨタとホンダしかない
だから技術者はある意味
マーケットインでハイブリッドカーを出しているというよりは
実は職人気質のプロダクトアウトに回帰して難しいハイブリッドカーを
自主的に開発している、というホンネもあるんじゃなかろうか
結果的にそれが一般消費者が思いも付かないものを生んで
人気を博し、成功しているともいえる
なーんて今ふうに分析してみたが
分析も度が過ぎると・・なんか世の中ものづくりががんじがらめになってはいないか
簡単にモノを作れないというか
昔はなに、なんかもっとこう、これはいい!とか直感でモノ作ってなかったか?笑
将棋の第一人者・羽生善治氏の著書「決断力」で結構おーって思ったんだけど
どのように勝利を手中にしているか
21頁に「勝負どころではごちゃごちゃ考えるな。単純に、簡単に考えろ!」とある
「将棋では長引くとごちゃごちゃな局面になり、迷いやミスが生じやすい。」とな
もちろん単純に考えるのも根拠があっての話だと思うけど
58頁には「データや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる。」といい
「私は、人間の持っている優れた資質の一つは、直感力だとおもっている」と記し
実際直感によって閃いた手のほぼ七割は、正しい選択をしているそうだ
もちろん何の下地もなく鉛筆コロコロヤマカンじゃだめだろうけどね笑
将棋の勝負の世界はとにかくし烈だと思う
あれは道具の良し悪しの差というのはない、本当に人間の実力だけの戦いだから
人間の能力の差がはっきりと結果に直結すると思う
一歩上を行くために、日夜戦った末の結論が
本のタイトルである「決断力」にも通ずる、直感なのだと思う
そういうものづくりでちょっと忘れ去られた心を取り戻すのも
オモシロいモノを産み出す上で、必要なのかなーと
堅苦しい話になったな笑
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