2012/02/14

大風呂敷→大ボラ吹き→大嘘つきにならぬよう

記録の功罪、というかそういうものがあって
記録は販売や名声に大きく影響するので
がむしゃらにそれを狙おうとする
時にはそれが行き過ぎた競争となり、虚構となる

CARトップの今月号にも載ってたが
昔の日本車のカタログには最高速が漏れなく載っていたそうだ
1960~70年代の話
性能を物語る一つの指標だったのだろう
だがしかしそれはどう見てもホンマかいなみたいな
べらぼうな数値が載ってたと
実際出たという証拠もないものだった
だが人はそれを見て一喜一憂した

なにもそれは日本だけではなくて
往年のスーパーカーもそうだ
カウンタックの最高速300km/hに対して
フェラーリ365BBの最高速は302km/h
データ上は365BBが僅かに勝っているが
冷静に振り返るとそれはどちらも眉唾に過ぎなかった

1990年代、ベストモータリングのバトルでは
広報車チューンが問題となった
広報車はそう、ノーマルのふりして、多大なチューニングを行っていたのだ
当時私は観ていたが、ここの方のベスモの紹介がよく書いてあるかな
土屋さんの怒りっぷりは相当なものだった
真剣勝負が台無しだと
記録を狙うあまり
人間のスポーツでいうドーピングのような所業が横行していた

そういうのがコンプライアンス時代の今、どうなったかというと

確かになりふり構わない行き過ぎた説明は
自重される時代になった↓
ジョークでは済まされない時代になった

健康食品も美容外科も表現が厳しくなっている

だがしかし完全になくなったわけではない

時には人に教える塾までもが記録に踊らされる

車も人ごとでない
個人的には燃費の表記が信用ならない
10/15モードやJC08モード燃費などは実際の使用上絶対いかないからだ

日本ではそれを笑って見過ごせるが
訴訟大国アメリカでは格好の餌食となった

個人的にあっけにとられたのは
以前も書いたがアルト エコの燃料タンク
燃費をコンマ1kmでも伸ばすあまり軽量な20リッタータンクに換装した
と思っていたが、実は付いてるのは30リッタータンクのままで
どうなんだこれ・・そこまでして不毛な日本の燃費記録を狙うってのは
わざわざ使える部分を潰して
ミライースの30.0kmに対してアルトエコ30.2kmという僅か0.2kmのために
旧時代のカウンタックとフェラーリの最高速競争じゃあるまいし笑

はっきり言って実用上0.2kmの違いなんてあまり意味がないというか
ガソリンの費用差なんてほとんど発生しない
30リッタータンクの航続距離を失う方がガソリンスタンド行く回数が増える分
労力や燃料を消費するし
そもそも運転のしかたによる燃費の差の方が全然大きいからね
でもカタログ上は30.2kmの記録効果の方が大きいんだろうね・・
ぱっと見こっちの方がいいやらなんやら・・

ふーむ・・しかし自動車が真摯にユーザから共感を受けるには
こういった意味のないことや、人を欺くようなことは
あまりしない方がいいんだろうね
長い目で見ると
なんとなくそう思った

0 件のコメント:

コメントを投稿